2018.7.9
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経営

労働力減少時代の、業務効率化の進め方

(写真=turgaygundogdu/Shutterstock.com)
(写真=turgaygundogdu/Shutterstock.com)
人口減少もあいまって、人手不足、労働力不足は、今や多くの企業が抱えている問題です。働き手それ自体が減りつつある中、優秀な人材の確保は、今後ますます難しくなってくることでしょう。もちろん、企業を成長させて、就職・転職希望者が自分から志望してくれる会社を目指すことは大前提ですが、同時に少ない労働力の中でいかに効率化を図るかも、管理部門の腕の見せ所だといえます。本稿では、管理部門の業務効率化について解説します。

労働力不足は、今後ますます顕著に

総務省が発表している「完全失業率」は、2017年に3%を割り込み、2018年4月の時点では2.5%と、歴史的な低水準にあるといえます。さらに、2018年4月時点における、厚生労働省発表の「有効求人倍率」は、1.59倍と、近年では最高水準にあります。

このように、現代は近年まれに見る労働者不足といえます。また、少子高齢化が進んでいるため、労働人口そのものが減少することも予想されます。実際、15歳~60歳の労働人口は、2000年の5,848万人から2017年には5,383万人と、約450万人も減少しています。もしこのまま少子高齢化が進むと、2030年には、労働人口は5,000万人を割り込むといわれています。

仮にこのままのペースで労働人口が減り続けると労働力不足は、さらに顕著になってくるでしょう。現在は業務上で問題がなくても、将来における自社の人材不足について考慮しておく必要があります。

労働力不足時代の、業務効率化のポイントは?

では、今後に向けて企業はいかにして労働力不足に立ち向かえばよいでしょうか。次にポイントをまとめてみました。

●大きな流れは、「外注化」と「IT化」
業務効率化のポイントは、大きく分けて「外注化」と「IT化」の2つといえます。現在では多くの会社が、多かれ少なかれ、業務の外注をしているはずです。最近では、シェアードサービスという形で、会計や、総務サービス、さらには、人事なども外注で請け負ってくれる会社もあります。中小企業であれば、本業にかかる人材の確保に注力し、オーソドックスな業務はなるべく外注化した方が、よりスリムで効率的な事業経営を狙えます。

外注化のメリットは「固定費の変動費化」です。業績の波が大きい場合、人件費という固定費を増やすことは大きなリスクになります。しかし外注であれば、変動費として状況に合わせたスムーズな対応が可能になります。外注化を試みる際には、固定費をどこまで変動費化できるかという視点も含めてみると、外注化のメリットの最大化を図ることができるでしょう。

●「IT化」とは、業務をITに合わせること
IT化というと誤解を招きがちですが、IT化とは最新のテクノロジーを利用することではありません。実際、昔ながらの企業で、お歳を召した経営者や役員はそう思い込みがちな面があります。しかし、昔ながらの企業が無理に最先端の技術を導入しても、それを活かしきることは容易ではありません。

IT化の本来の目的、テクノロジーの新しさではなく、業務効率化やコストの削減です。IT化で押さえておきたい点に、ITや外注に合わせて「業務内容を変える」という意識を持つことが挙げられます。先に述べたような昔ながらの企業だと、どうしても「今や我が社は時代遅れ、最先端の技術を導入して時代に追いつこう」というように思い込んでしまう傾向が否めません。

しかしこれは、自分たちが作ったルールの中で、ITや外注先を運用させたいという気持ちを示しています。それではITは効率的に活用することは難しくなってしまいます。多くのIT企業が提供するパッケージは、最大公約数に出来ています。よほどニッチな分野を扱う企業であればともかく、一般的なサービス・商品を提供している企業であれば、パッケージを無理に自社にカスタマイズさせるよりはむしろ、パッケージに合わせて自社の業務を見直す方が、提供されるITサービスの能力を存分に活かせるため、長期的には生産性の増大に結びつくからです。

人材不足は効率化のチャンス

人材不足は今後、避けてとおれない問題ですが、人材不足が懸念されているからこそ、自社のさらなる効率化へと着手できる大きなチャンスだともいえます。上述に併せて、ただ外注やITを導入してみるのではなく、それらの導入とともに業務を整理し、本当の意味での効率化を進めてゆくことで、さらなる成果へと結びつけることが可能になることでしょう。

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