2019.8.13
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経営

大企業も続々と開始! 兼業とその注意点について

(写真=Rawpixel.com/Shutterstock.com)
(写真=Rawpixel.com/Shutterstock.com)
「働き方改革」は、これまでの正社員だけではなく、非正規雇用や女性、高齢者、外国人、障がい者などが自分らしく活き活きと働ける社会を目指すものです。この改革の骨子は、いわゆる終身雇用制や年功序列を撤廃し、自分が好きなときに自分のペースに合わせて働ける労働環境の構築だといえるでしょう。これに伴い、最近では大手企業の中にも副業や兼業を容認する動きが出てきています。

本稿では兼業が増えつつある要因とその理由、そして兼業時代をどのように活用すべきかについて説明します。

兼業が奨励される時代

政府は2017年に決定された「働き方改革実行計画」によって兼業を促進しています。これまで兼業と言うと、実家が農業や牧畜などを営んでおり、あわせてサラリーマンなどをしているようなイメージが多いのではないでしょうか。ほかにはお小遣い稼ぎといった印象もあるかもしれません。しかしインターネットが生活に溶け込みクラウド化が定着する現代において社会の受け止め方も変化してきています。

今や一つのビジネスにとらわれず、複数の業務を掛け持ちするような兼業スタイルも社会に受け入れられつつあるのです。「パラレルキャリア」とも呼ばれる近年の兼業のビジネススタイルは、複数を掛け持ちするスタイルを指しています。兼業にはさまざまな形態があり、必ずしもまったく同じ業務をこなすとは限りません。

大企業も兼業を許可

大企業にも兼業・副業を解禁する動きが出てきています。たとえば2019年10月よりみずほフィナンシャルグループは、社員の副業・兼業を解禁する人事制度を取るという話です。その理由としてみずほフィナンシャルグループの坂井社長は、「終身雇用制度の崩壊に伴う社員の意識改革と、社内の競争原理とは異なる自己実現」を挙げています。

それ以前となる2016年にはロート製薬が「社外チャレンジワーク」として兼業を容認しました。ロート製薬の場合、「健康と美」という企業理念に即しつつ、ほかの業種を経験することによって得られる技術移転や事業の多角化などにメリットを挙げているのが特徴的です。上記のほか、副業・兼業を容認している大手企業は、ユニ・チャーム、コニカミノルタ、日産自動車、ソフトバンクなど、続々と増えているのが現状です。

効率的な兼業とは?

いざ兼業をするとなると、その組み合わせは無限にあります。たとえば「証券会社に勤めながら、時間のあるときにダイビングスクールのインストラクターをやる」というような働き方もあるでしょう。ただし、たとえば建築や運輸など自分の得意とする一つの業種に絞ることで、その本領を発揮することができます。

クラウド化の推進により、ビジネスのマッチングサイトなどは今や検索すればあふれるほどに出てきます。自分が主体となって、経理であればたとえば複数の企業から外注を引き受けるなど、得意な分野を伸ばすことは効率的な兼業のスタイルであるといえるでしょう。

兼業時にも注意が

ただし兼業には注意点があります。たとえば勤めている企業との競合から業務を受注した場合、すでに勤めている企業の利益を侵害する行為となるおそれが出てきます。このような場合には不正競争防止法に該当するとして、大きなトラブルを呼び込む可能性もあるため、厳に慎まねばなりません。また兼業をする場合、社会保険や雇用保険などがどうなるかについても注意が必要です。

たとえば3つの会社に勤めつつ、それぞれ毎週12時間ずつ働いた場合、どこが社会保険の対象になるかなど、問題が生じてきます。このような場合、重点を置く企業を一つ見つけておくことも方法の一つといえるでしょう。

兼業は未知数の労働形態

大手企業が続々と兼業・副業を容認し始めているものの、中小企業にとっては未知数のものであるかもしれません。今後、兼業は容認の方向へと進むことが予想されますが、とくに人事制度の問題などで悩んだ場合には専門家に相談することが解決の近道となります。

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