2019.7.19
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人事・組織

仕事の世界におけるハラスメントに関する実態調査

(写真=Suwit Rattiwan/Shutterstock.com)
(写真=Suwit Rattiwan/Shutterstock.com)
職場におけるハラスメントが社会問題となりつつあります。ハラスメントが常態化すると組織運営に悪影響を及ぼし、問題が表面化すると企業全体の業績の低下にもつながりかねません。本稿では、職場におけるハラスメントの実態とその対策方法について説明します。

社会問題化しつつあるハラスメント

職場におけるハラスメントが日々取りざたされるようになってきています。政府は、「働き方改革」の一環に女性の社会進出の促進を謳っていますが、令和が訪れた現代ですらいまだに、昭和のにおいの残る職場も残っているのが実情です。ハラスメントとは「嫌がらせ」のことであり、ハラスメントと言われると多くの人はセクハラ(セクシュアル・ハラスメント)かパワハラ(パワー・ハラスメント)を思い浮かべるのではないでしょうか。

実際、2016年、厚生労働省によるハラスメントの調査結果によると、職場におけるハラスメントで最も多いものがセクハラで35.8%を占めています。次に結婚・妊娠などへの不利益が28.2%、妊娠・出産に関するハラスメントが6.7%です。このように現代におけるハラスメントの多くが女性を対象にしたものです。

しかし、相手に性的な発言をしたり、立場を利用して相手を威圧したりするような行為だけではなく、ハラスメントにはさまざまなものが存在しています。

無数にあるハラスメント

社会におけるハラスメントは多岐にわたります。以下にいくつか例を挙げてみましょう。

・「モラル・ハラスメント」
モラル・ハラスメントとは職場などで相手に暴言を吐いたり、容姿や人間性を傷つけるような中傷をしたり、人を無視したりすることです。

・「アルコール・ハラスメント」
アルコール・ハラスメントとは、お酒が飲めない人や飲みたくない人に、お酒を飲むことを強要したり、盛り上げるために無理やり一気飲みをさせたり、相手を酔わせて迷惑な行為を取ったりすることです。

・「エイジ・ハラスメント」
年齢差をいいわけに、理由もなく横柄な態度を取ったり、逆に定年を過ぎた人などに対して暴言を吐いたりすることです。

上記のほかにも、SNSの利用の強要や監視などを行うソーシャルハラスメントや、妊娠や出産などに口を出したがるマタニティ・ハラスメントなどもあります。また、IT機器などに詳しくない人に嫌味をぶつけるテクノロジー・ハラスメントなど、ハラスメントの種類は多種多様です。

ハラスメントは組織運営に大きな問題をもたらす

ハラスメントは、企業にデメリットをもたらします。たとえば、セクハラ問題などで社員の生産効率が落ちることは十二分にあり得るでしょう。最近では、大手メーカーが育児休暇へのハラスメントを行ったとしてメディアに取り上げられました。このメーカーは、育児休暇の奨励を謳っていたうえ、問題発覚後の対応も拙かった結果、企業のブランドを毀損するかたちになってしまったのです。

また、以前には引っ越し専門の会社の社員が労働組合に加入したところ、2年近く「シュレッダー係」を命じられ、暴言と嫌がらせを受けたということでも話題になりました。このようにハラスメントは組織運営に問題をもたらすほか、「企業イメージの毀損」「取引先の減少」「株価の下落」など企業に深甚なダメージをもたらしかねないのです。

職場におけるハラスメントをどう防ぐべきか

では、ハラスメントを防ぐにはどのようにすれば良いのでしょうか。ハラスメントの防止のためには、まず経営者がハラスメントについて理解しなければなりません。たとえば、妊娠・出産などで嫌味を言われた人は心が傷つきます。しかし、言った側はそれに対して無頓着であることが少なくありません。何を言われると人は傷つくのか……まずトップがその理解をすることが何よりも求められます。

また、ハラスメントについて理解したことで初めて自分の職場がハラスメントだらけであることに気づくかもしれません。経営者や人事などは、職場におけるハラスメントの現状を把握し、企業理念を基にした自社なりのハラスメントへの対策と方針を打ち立て、研修などを通じてそれを周知徹底することが重要です。

ハラスメント対策で悩んだ際には専門家に相談を

ハラスメントは、センシティブなものです。しかし、ハラスメントについて予防を講じておかないと思わぬ火種となりかねません。ハラスメント対策の方針や策定、苦情窓口の設置方法など、具体的な対応を望むのであれば、専門家に相談することをおすすめします。

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